山本美香記念国際ジャーナリスト賞
山本美香記念国際ジャーナリスト賞は、2012年8月20日、中東シリアのアレッポにて取材中、銃弾に斃れた山本美香(享年45)のジャーナリスト精神を引き継ぎ、果敢かつ誠実な国際報道につとめた個人に対して贈ろうとするものです。
山本美香のジャーナリスト精神をひとことで言えば、不正義や不条理に対して何がどのように不正義で不条理であるのか、伝聞ではなく自分自身の目と耳でとらえ、世界中に発信しようとするタフな行動力のことであり、不正義や不条理がおこなわれているとすれば、それらの国々や地域において、生死のはざまをそれでも懸命に生きていこうとする人びとの姿を深い共感をもって世界中に伝えようとするヒューマニスティックな視座のことである。
この両面を併せ持つ国際報道をおこなった個人の営為に対して、同賞を贈りたいと思います。国際報道といっても、たとえば東日本大震災のような日本国内で起こった世界史的レベルの出来事についての報道も含まれます。
映像、写真、文章、この三つのジャンルを選考対象とし、一年間を通じてもっとも素晴らしいと思われる国際報道にあたった個人を顕彰いたします。候補作は山本美香記念財団理事会・評議員会によって選定し、授賞作は選考委員会によって決定します。(文・髙山文彦)
賞の詳細